3度の旅行より飯が好き

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【東京 / 小笠原】24時間の船旅を経て小笠原へ!島民の方々のお見送りに感動。

都内の遊び場で、あんま人が多くなくて、なんか珍しそうなスポット。

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小笠原諸島しかない!

東京都といえど、竹芝港から片道24時間の船しかアクセスがないとこ。内閣総理大臣や知事レベルになればヘリで行けるそう。

また、船も往路と復路の日程が決まっており、少なくとも6日間は拘束される。有給を組み合わせても、なかなか訪れるのは難しい。

今回は、船2泊、小笠原3泊、計6日間の離島旅日記!

【1日目】竹芝港〜父島二見港

おがさわら丸の船内の様子①

11:00竹芝港発の船に乗る。 今回利用したパッケージはこちら

集合時刻は1時間前となっていたけど、厳密にはそこまで管理していない様子。同封のQRコードをかざして乗船券をゲット。

出港30分前には船内へ。食堂や売店自動販売機にシャワー室、電子レンジ、給湯器もある。携帯電話の電波、日の入りや日の出の案内も。

タオルを持ち込めばシャワーを無料で使え、カップラーメンを持ち込めば食事代を節約できる! 食堂のラインナップはこちら。

24時間快適に過ごせそう。

11:00に出港。お見送りのご家族が来ている。小笠原発の際にもお見送りがあるようで、これはかなり感動するそう!

今回予約した部屋は2等寝室、2番目に安いお部屋。といってもパッケージなので選べなかった。 2段ベットでカーテンで仕切るタイプ。

一人旅同士の交流

出港後しばらくは屋上のデッキへ。半袖の方もいるけど、一枚羽織ってないと風が冷たい。 そういえば思ったより、一人旅の方が少ない。

とりあえず近くにいた一人旅っぽい女性に声をかける。相手も一人旅の方を探していたようで、会話が盛り上がる。 なんでも彼女は野鳥観察を目的に小笠原へ行くとのこと。

早速おもしろい方と遭遇。

その膨大な量の知識と好奇心は話しているだけで伝わってくる。しかも職業は学校の先生!自身の趣味とも言える分野を教える先生。天職。 子どもたちうらやましい。

彼女は一番ランクの低い船の客室を予約し、現地の宿も素泊まりで確保して、費用を抑えたとのこと。大量のカップラーメンを持ち込んでいるそう。 何も考えずにパッケージにしてた自分を呪いたい。

おがさわら丸の船内の様子②

また、竹芝を出てしばらくは電波が入るけど、それ以降は携帯が使えない。 途中経由する島々から電波をもらうことができるそう。三宅島あたりで数分間は辛うじて電波が入った!

しかしこの船、揺れる。横になってても若干きついレベル。メモ帳で旅日記を綴ろうかと思ってたけど、なかなかはかどらず。 何もせずただぼーっと過ごすのも一興と思い、ごろごろ。

特にランチは食べずに、夕方過ぎまで寝ては起きてを繰り返す。ちなみに船内の食堂は交通系電子マネーの使用が可能で、だいたい1,000円前後。

船内の構造はこんな感じ。

夜は星がきれいとのことで、寒空の下デッキへ。行く予定だったけど眠気に勝てずにそのまま就寝。 乗船してから寝てばっか。

【2日目】父島二見港~サンセット

到着後、翌日のツアー予約!

11:00。定刻通りに父島二見港へ到着!船酔いしんどかった。

港には宿やツアーの送迎が多く来ている。

宿のおっちゃんに送迎してもらう予定だったけど、レンタバイクを予約していたので、荷物を預けて後ほど合流することに。

いよいよバイクにて周遊スタート! 完全ノープラン。大多数がツアーの列に行ってる。事前に予約していた系。

とりあえず港周辺をぶらぶらしつつ、宿がある扇浦へ。港からは南下してバイクで15分ほど。

道中、同じ宿に宿泊する大学生と出会う。共にチェックインをすると、宿泊者は2人だけとのこと。ウケる。

宿のおっちゃんにおすすめのツアーを聞き、その場でおっちゃんに予約してもらうというハイパー他力本願。現地の方のおすすめは外さない! ということで明日と明後日のツアーを無事に確保。

小笠原でのサンセット

初日はバイクで島のあちこちを巡る。車道は島の北側しかないため、1時間程度で回れてしまう。

きれいな夕陽。くじらの尾っぽも見えた!

宿のおっちゃんが夕飯を作って待っててくれてるので、日の入りとともに帰宅。いろいろとお世話を焼いてくれる。

【3日目】山の散策ツアーにて、ハートロックへ!

ハートロックの散策ツアー

トレッキングツアーに参加!今回予約したツアーはこちら

サンダルで参加しようと思ったらおっちゃんに止められる。 靴も貸してくれた、優しい。なんも用意がなくて申し訳ない。

お昼用にお弁当も作ってくれてた。山の上で食べてくれと。 お茶も3本もくれた!賞味期限が切れていたのは気にしない。

バイクで集合場所へ向かい、今度はツアー会社の愉快なおっちゃんと、島の南端にあるハートロックを目指す。 おじさん、おばさん、親子、様々な方が参加している。同年代がいない。

片道3時間かけて目的地のハートロックへ。海の青さが際立つ。

その後はガジュマルの大木で遊びつつ、帰路につく。 トータル7時間の山歩きツアー ボリューム満点◎

島寿司とナイトツアー

一度宿に帰宅すると、お風呂が沸いているとのこと。ナイトツアーにも参加する前に、泥だらけだったので入浴。

今日は念願の島寿司!

19:00過ぎ、再びツアーのおっちゃんの送迎により、ナイトツアーへ。夜光虫、こうもり、パラボナアンテナ、サメ。 ご本人が「終わらナイトツアー」と言っているほど盛りだくさん。

木の実を食べているこうもり。20cmくらいある大物!

明るいライトだと驚かせてしまうため、赤いライトを使用。

帰ってきたのは22時過ぎ。こんなに連れ回してくれるツアー他にない!

【4日目】天然記念物の南島、ホエールウォッチング!

南島へ上陸!

今日はホエールウォッチングツアーを予約。くじらとの初ご対面。 今回予約したツアーはこちら

毎度おなじみ、おっちゃんの大盛り朝飯でパワーを蓄え、集合場所の灯台へ ちなみにこの日は雨。波がうねっている。あんま船酔いしない体質だし、余裕な気持ちで乗り込む。 おっちゃんおすすめの、底がガラスになっている唯一の船だそう。

まずは船で30分ほどで行ける、「南島」へ。島自体が天然記念物のため、ガイドさんがいないと上陸できないとのこと。

結構揺れる。しんどい。

とりあえず耐え抜き、南島へ上陸。 白い砂浜にテンションあがる!裸足で散策。

風が吹くと砂が舞い、足にダメージが蓄積される。 滞在は1時間ほど、十分楽しめた。

念願のホエールウォッチング!のはずが。

次はホエールウォッチング 穴場へとまた船を走らせる。

かなりしんどい。 体が痺れ始める。おっちゃんの賞味期限切れの飲み物があたったか。魂を出して抜け殻となるのは勘弁したいところ。

いろいろこらえつつ、荷物置き場的なとこで楽な格好になる。心配してくれたマダムは飴をくれ、同い年くらいの女の子からは酔い止めをもらった。女神。

ひとり休んでる間、外から歓声が聞こえる。

なにやってるんだろう。クジラが見たくて参加したのに。あとで動画もらえばいいや〜とか思いつつ。

後でもらった写真。こんな近くでクジラが見えたとは。

ホエールウォッチングスポットを終え、昼食タイム。 こんな激揺れの船内で食べるんかい。

だんだん回復し、魚の大群が見れるスポットへ。希望者はシュノーケリングをすることも! 乗船前はやる気満々だったけど、今の状態ではできないと断念。相変わらず雨降ってて寒そうだし。

そんな感じで再び船着場へと戻る。大地のありがたみを強く感じる。

島のお土産と亀のお刺身

島でしか買えなそうな調味料がいっぱいありテンションあがる。

疲労困憊の体をシャワーで洗い、夕飯まで横になって過ごす。

また、島の最終夜ということで、同じペンションに止まっていた大学生とバイクで港へ。 島民が集まりそうな居酒屋ではをいただく。馬肉みたいで美味しい。

居酒屋のお姉さんとも会話が盛り上がった。

【5日目】宿のおっちゃんツアー ~島民のお見送り

おっちゃんツアーに参加!

最終日は、宿のおっちゃんによるツアーに参加。
おとといの散策ツアーでいろいろ巡っていたつもりだったけど、島民しか知らないような穴場スポットへ連れていってくれた!

おっちゃんやさしい。 散策後もカレーを振る舞ってくれ、庭になっていたバナナもくれた。黄色く熟したら食べごろ。たのしみ。

チェックアウトの準備をしていると、「お清算するよー」とおっちゃん。 今日の散策ツアーとかお弁当代とか。まあそうよね。価格は良心的だけど!

小笠原では、入港日と出港日が決まっており、観光客がいる期間もそれによって確定。 なんとなくおっちゃんに明日以降の予定を訊いてみる。

「あー、俺も都内に帰るよー」

同じ船で都内に戻るやつだった。

小笠原の方々のお見送り

出港日は週に1回程度なので、かなり盛り上がる。しかも今回は卒業シーズンと相まって、学校関係者の方々も港に送迎に来てた。

4月から島を離れ、別の中学に行くと思われる小学生の男の子も。

寄せ書きとかお花、お菓子の首飾りをもらいまくっていて、着ている服がわからなかった。

ツアーでお世話になった方も来てくれていた。 徐々に感動メーターが上がる。

とりあえず船に乗り込んで荷物を下ろし、見送りが見渡せるデッキへ。 本当に多くの方が来ている!

太鼓の演奏が始まり、出港が近づいてることを再認識。小学生たちは、ひとり旅立つ男の子の名前を何度も呼んでいる。

ひたすら飛び交う「ありがとう」と「またきてね」。 この感動する光景を目の当たりにし、ただ目頭が熱くなる。

船が港を離れると、お見送りラインを超えて、岸ぎりぎりまで歩みを進め、手を振ってくれる。 見えなくなるまで。見えなくなっても。

灯台からは、名物ともいえる「飛び込み」が見られた。 海から顔を上げてなお、手を振ってくれる。

さらには小型船が10隻以上も追いかけてきてくれる!

ここまでのお見送りは初めて。今後も更新されなそう。

ひたすらに並走し、手や旗を振ってくれる方々。 ついていけないというラインに来たら、またもや飛び込みでお見送り。 海から出た顔ははっきりとは見えないけれど、きっと笑顔でいてくれているはず。精一杯こちらも手を振る。

並走してくれる船がだんだん減り、最後の船のお見送りが終わる。心にほっこりしたものが確かに残る。

おわりに:あたたかい「お見送り」。

船で24時間かけないと行けない小笠原。 島民の方々のあたたかさに強く触れることができた。

また、現在は飛行場を建設予定とのこと。ただ、飛行機で往来が楽になったとしても、この文化は続いていく。のだろう。

ツアーのおっちゃんや居酒屋で働くお姉さんに話を訊いてみても、小笠原で仕事をして生計を立ててしまう理由がわかる。 この島のことを好いていて、お客さんとの触れ合いを大事にしてくれる。

人のあたたかさに触れたいとき。 そんなときに足を運ぶことをおすすめしたい。最終日の出港時に、痛感していただけるはず。

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